他県からも多くの症例が集まってくるため、珍しい症例をみることができます。腫瘍外科、内科、放射線と全てに関して行うことができるため、多くの経験を積むことができます。最近は診療に慣れてきたため、上役に指導を受けながら手術を執刀しています。解剖や術式の勉強をしたうえで手術に臨んでいます。
手術症例は肝臓腫瘍による低血糖が認められており、オーナー様と相談し、まず放射線治療を行った症例。放射線治療後、翌日からは低血糖が改善し、根治治療を希望されたため手術となりました。術前の血液検査で重度の貧血、血小板減少症が認められ、腎数値の軽度上昇も認められました。オーナー様に現状を説明し、それに対する手術のメリットとデメリットを伝え、同意を得ました。説明についてもわかりやすく伝えることを意識して行いました。
術前に輸液、輸血をした後、手術を行うことに。手術中に出血が認められたがどうにか止血することができ手術終了。術後オーナー様が面会。この日は夜中まで術後管理を行いました。
手術の症例は、先週までは血液検査も一般状態も安定していました。本日も一般状態は良好でしたが、血液検査で異常値を認めた状態でした。術中、術後の輸血の可能性は十分に考慮していたものの、一般状態から術前の輸血は必要ないと考えていたため予想外であり、今後も気をつける必要があると思いました。
診断や治療だけでなく現状をオーナー様にわかりやすく伝えることが大切であることを再確認しました。
獣医がん学会認定医の勉強